Feel Japan by Bike 自転車で散歩…

世界最凶の国道一号線

オーストラリアではもう一つ忘れられない区間があります。

 

それは、国道一号線を冠するハイウェイの中では世界で最も過酷であろう、キャサリン(Katherine)~ジェラルトン(Geraldton)区間です。

そしてその中でも特にブルームT/O(ローバック・プレインズ・ロードハウス:Roebuck Plains Roadhouse)~サンドファイヤー・ロードハウス(Sandfire Roadhouse)です。

ここは287kmの無補給区間で、自転車だけでなく車でさえも非常に注意を要する最難関区間です。

 

ローバック・プレインズ・ロードハウスはブルームへの分岐にあるロードハウスです。

 

ブルームへは国道一号線は通っておらず、ブルームへ向かうには一度ここで一号線と離れます。

「月の階段」で有名なブルームは日本人移民の墓地もあり、また太平洋戦争時にダーウィンと並んで日本軍の攻撃を受けた、日本も馴染み深い町でもあります。

 

このローバック・プレインズ・ロードハウスからサンドファイヤー・ロードハウスまで287kmの無補給区間が始まります。

地図を見ると当該区間には”Lagrange”や”Stanley Rest Area”の文字が見えますが、ラグランジュは個人の大農場で住居はハイウェイから遙か離れた場所にあり、未舗装の道でしかアクセスはありません。

そもそもハイウェイからも本当に住居があるのかは確認できません。

農場、と言っても礫砂漠や荒れ地、ブッシュが見渡す限り続くだけで、家畜の姿はありません。

 

一方、スタンリー・レストエリアは道路際に存在しますが、整地された砂利の駐車スペースが少し広がっているだけで売店はおろか、トイレやウォータータンクなどはありません。

 

ですので、ローバック・プレインズ・ロードハウス、もしくはサンドファイヤー・ロードハウスを出る際に、車ならガソリンを満タンに、自転車なら少なくとも3日分の食糧と水を積まなければなりません。

 

当該区間の入り口には、

“この先287km無補給。ガソリン、水は大丈夫か?”

の最大限に警告を促す道路標識が立ち、赤い地の標識が一際目を引きます。

 

 

この区間が厳しかったのはその気温と風向によるところも大きいです。

10月~11月がたまたまそうだったのかは不明ですが、50℃まで計測できる温度計はerror表示。

更に午前11時ごろを過ぎると猛烈な南西からの風が吹き、ドライヤーの熱風が吹き付ける中走らざるを得ない状況になります。

そのため、この区間を抜けるポイントは早朝から午前11時にどれだけ進めるか、によります。

僕の場合は3日分の食糧と水しか積んでいなかったため、必然的に100km近く進まなければ「アウト」でした。

 

あまりに暑く、少しでも風通しが良いところで休もうと木に登って休めば車が止まり、「木の枝にはよく毒蛇がいるから気をつけたほうが良い。」と言われ、安心して休める場所が無かったのも疲労が蓄積した原因でもありました。