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速くなるためのヒント         

もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。

◆レースや練習前に静的ストレッチをする時の注意点 2012.01.30
参考文献:長畑芳仁著・『ストレッチまるわかり大辞典』・P210〜213・ベースボール・マガジン社
     平沼憲治監訳, 日暮清訳・『ダイナミック ストレッチング』・P7〜10・NAP Limited

ストレッチにはさまざまな種類があるが、いちばん普及しているのが「反動をつけずに、息を吐きながらゆっくり静かに筋肉を伸ばしていく『スタティックストレッチ(静的ストレッチ)』」と呼ばれるものだろう。この静的ストレッチは過去何十年もパフォーマンスを向上させ、怪我や故障を予防する効果があるとして行われてきた。しかし、近年これと逆の研究結果が数多く示されている。今回は、『ストレッチまるわかり大辞典』『ダイナミック ストレッチング』を参考に、レース前や高強度の練習前に静的ストレッチをする時の注意点について紹介する。

これまで何十年にもわたるスポーツの現場での常識に反して、最近のストレッチの有効性に関する研究の中では、「長時間(30秒以上)の静的ストレッチは瞬発的競技のパフォーマンスに関する能力(筋力・速度・パワー)に、マイナスの影響をおよぼす」との結果が出ている。これは多数の研究で示されており、かなり明白な事実と考えられる。また「15秒程度と短い時間であっても、回数を重ねれば重ねるほどストレッチ後のパフォーマンスが低下した」との報告もある。


長時間や多頻度の静的ストレッチをすることでパフォーマンスが低下する理由として『ストレッチまるわかり辞典』で挙げられているのが、神経系のメカニズムへの影響だ。「筋肉が伸ばされ続けている」という情報が連続的に送られることで、筋肉が「リラックスしていこう」というモードに切り替わってしまうという理屈だ。

『ダイナミックス トレッチング』では、パフォーマンス低下の理由として「反射の感度」「筋肉や腱の硬直」「神経筋活性化」が関与していることを示唆する理論があると説明している(ただし決定的な解明には至っていない)。また「静的ストレッチをすることで怪我や故障が減るか」という点については、静的ストレッチと受傷率に関連した大多数の研究からは、その有効性を確かめられなかったと指摘している*。

*ただし静的ストレッチをしたからといって故障や怪我のリスクが増えるとの結果は出ていない。


それでは瞬発力が必要になるレースや高強度の練習前に静的ストレッチをしないほうがよいかといえば、必ずしもそうとは言い切れない。というのも、静的ストレッチには「筋肉の張りなどの具合からコンディションチェックできる」といった効用が期待できるからだ。以下に注意して行えばまず問題ないだろう。


【レース前や高強度の練習前に静的ストレッチをする時の注意点】
・伸ばす時間は15秒程度にする(30秒以上伸ばさない)
・行う回数は1〜2回にとどめる(何回も繰り返し行わない)




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                     <本件記事の参考文献>



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